Last Modified 04/01/02

(4)その他、モデム以外の各種情報

 

(A)通信速度に関する情報
 

 契約前にADSLの速度予想をしたい。自宅からNTT局舎までの距離を知りたい
 実際の通信速度の測り方
 640K契約で1.5Mのスピードテスト
 Win95/98/98SEではTCP/IPアップデートが必要
 MTU/RWINの調整
 ウィルスバスター2001を使用すると速度が遅くなる
 速度が出ないときのチェック項目
 フルレート(G.dmt ANNEX-C 下り最大8Mbps)サービス とYahoo!BBの速度比較

 
 契約前にADSLの速度予想をしたい。自宅からNTT局舎までの距離を知りたい

2002/3よりYahoo!BBではADSL接続速度の予想、NTT西日本では路線情報の公開が始まりました。 それらのデータは新規契約や640K→1.5M→8Mへの速度変更検討に役立ちますので是非確認しておきましょう。

なお、ここで提供される線路距離も,あくまで計算による参考値であること。実測値ではないため、良い・悪い結果にかかわらず実際にADSLを導入したときとは数字が異なるケースがあることを承知しておいた方が良いでしょう。
 
路線情報開示システム
(NTT西日本)
純粋に「局から自宅はどれくらいの距離あるのか?」「どれくらいの損失が発生するのか?」という疑問に答えるサービスで、スピードがどれくらい出るのかといった疑問の解消に直接つながるという趣旨のものではありまん。しかし、線路距離長はNTTの「ケーブル設備等の整備情報」を元にしており机上の計算値には違いないが,これまでの地図データから算出した「直線距離」「道なりの距離」などとはまったく異なるもので、従来までADSL事業者などに有償で提供されていたデータのサブセット版です。調べた伝送損失から速度を予想したい場合は"フレッツ・ADSL「おすすめタイプ」診断コーナー」"(NTT東日本)に書かれている情報を基に想定することができます。線路距離長で3,500m以下,伝送損失値が45dB以下が8Mbpsサービス導入の目安のようです。

机上計算値による次のデータが表示されます。
・線路距離長 :ADSLモデムからNTT収容装置までのメタル回線の長さ
・伝送損失   :ADSLモデムからNTT収容装置までの160KHzにおける信号電力の劣化程度を示す損失量

実際に予想される速度については、"フレッツ・ADSL「おすすめタイプ」診断コーナー」"(NTT東日本)に書かれている情報を基に想定することができます。

測定した結果、予想外の数値が表示された場合は、確認のため御近所のお宅も調べた方が良いでしょう。私の場合10軒のお宅を調べた結果、2軒が他とは極端に異なったデータが表示されました。 具体的には、800m程度距離が長いお宅、2Km程度近いお宅です。 表示される結果は必ずしも正確ではないことがあります。 
Y!BB スピードチェック 住所から回線状況(NTT局舎からの距離など)を判別し実際にサービスを提供しているユーザーデータを元に数字を割りだした推測値です。Yahoo! BBで使用するG.dmt Annex A(G.992.1,ANSI T1.413)対応モデムでの速度予想のため。ISDNでの影響を受けにくいAnnex Cを採用しているTNCで契約すれば、この数値よりも若干良い結果になることが予想されます。また、使用するPCのスペックによる速度の違いも推測できるため、TNCのユーザーでも情報として承知しておいた方が良いでしょう。
 

静岡県外を対象とした関連サービス

 NTT東日本/電話回線の線路情報
 イー・アクセス/レッツ距離測定(道なり距離)
 ASAHIネット/ADSL-A・ADSL-8Aオプション対応エリアの確認(直線距離)
 アッカ/距離別おすすめサービス判定(直線距離)


 
 実際の通信速度の測り方

TNCと契約している640K/1.5M/8Mはあくまで自宅からNTT局側装置との理論知的な最大速度であり実際にデータ通信をしている相手との間の速度ではありません。  ADSLの場合は実際の通信速度は2つの表現があります。
 
 モデムのリンク速度 ADSLモデムとNTT局側装置との通信速度です。 
自宅内のケーブル配線などノイズの影響は受けますが、パソコンのハードウエア(CPUの速度等)やソフトには関係なく速度が決定されます。
契約速度に対してNTT局舎装置との距離、ノイズマージンによって数値が落ちるため8M契約の方は1500〜6000K程度までしか出ていないようです。 640K/1.5M契約の場合はNTT局舎に近ければフルリンク(契約速度と同じ)になる場合も出ているようです。

モデムの管理メニューより現在のリンク速度を確認することができます。 詳しくはこちら。。
 スループット 実際にインターネットで接続している時の速度となります。
”PC→→ADSLモデム→→NTT局舎装置→→→接続相手”すべての影響を受けた結果の通信速度です。したがってPCのハードウエア、インストールされているソフトの影響を受けた結果の値です。一般にモデムのリンク速度より20%程度の遅い数値となりますが、極端に開きがある場合はパソコンの設定を確認した方が良いでしょう。

NTT収容局から自宅までの距離、家電製品からなのノイズなど問題の他、Webページを提供するサーバーの処理能力や回線状況、TNCのバックボーン回線の混雑状況などさまざまな要因が絡み合っているので何時も同じ数字が出るものではありません。

通信速度計測サイトで無料で測定できます。これらのサイトでは実際に大きなファイルのダウンロード時間を計測して実質的な通信速度を測っています。
 

通信速度を測定できるサイト(スループット測定)

 ADSL実験室
 Broadband Networking Report 回線速度計測ページ
 OSO's Modem Site
 ブロードバンドスピードテスト
 ぷららADSL接続サービススピード速度調査
 実効速度測定掲示板
 Radish Network Speed Testing


 
 640K契約で1.5Mのスピードテスト

TNCで640K契約をした場合、開通直後は1.5Mで接続されTNCのセンター側で開通の有無、TNCセンターから自宅までの通信速度、ノイズ耐性などの調査が実施/確認された 後に640Kに落としているようです。(推測)   その為にTNCのセンターからは課金開始日までの間に通信速度のチェックがあるので、開通後約10日間はモデムの電源を「ON」にしたままの状態にしておく事が要求されております。

これは開通直後でしか利用できませんが、開通後のTNCでのチェックが終わるまで(私の場合は金曜日が設置日であったので、月曜日までは1.5Mで接続できました。)は1.5Mになっているもの思います。 開通直後に1.5Mのチェックをしておけば 数日後に640Kに落とされた後に、400円/月余分に投資する価値があるかどうかの判断基準になります。  

私の場合は640Kと1.5Mでは2.5倍以上の速度差があることが確認できたので、早々に1.5Mへの変更手続きを実施しました。


 
 Win95/98/98SEではTCP/IPのアップデートが必要

Windows 95/98/98SE/NTはADSL環境を想定していないため、そのままではADSL環境で十分な速度を発揮することができません。 最新のTCP/IPに更新することでADSL環境でのトラブルが減少し、通信速度を低下させる原因も解消できます。 

アップデータはマイクロソフトのサイトにあります。 Windows95の場合は「ダイヤルアップ ネットワーク 1.3 アップグレード」を導入した後に、「Vtcp.386のアップデート」を実施します。 Windows98/98SEの場合は「Vtcp.386のアップデート」のみ実施します。 WindowsNTの場合はサービスパック6を導入するだけで不具合が改善されます。
 

マイクロソフトのダウンロードサイト

 ダイヤルアップ ネットワーク 1.3 アップグレード
 WVtcp.386 のアップデート <Windows 95 and Windows 98 TCP/IP May Retransmit Packets Prematurely (Q236926)>


 

 MTU/RWINの調整


ADSL関係の情報の中で通信速度の改善に関してMTU/RWINという言葉が必ずでてきます。 MTUはTCP/IPのヘッダを含むパケットサイズを決定している項目(ヘッダを含まないサイズがMSS)で、この値が大きいほど大きい容量のデータを高速に転送できますが、エラーで再転送になった場合はパケットが大きいので逆に速度は低下 してしまいます。 RWINは受信確認をしないで一度に転送できる実データの量を決めている項目で、受信確認が行われている間は次のパケットが送信されないため待ち時間となります。 RWINの値が小さいと、受信確認の頻度が増えて、トータルの待ち時間が長くなります。 実データはMSS値のサイズを単位としてやり取りされるため、RWINはMSSの整数倍にした方が効率がよくなります。 

なお、Windows2000/XPについては最初から最適化された状態でインストールされておりますが、Windows95/98については最適化されていないので、この変更により通信速度に改善が見られます。  また、Windows 95/98/98SEではTCP/IPのアップデートも必要です。 詳しくはこちら。。。

実際のMTU/RWINの値を変更するにはレジストリを変更する必要があります。 ワンタッチで変更できるフリーソフト が発表されておりますので利用されると良いでしょう。 最適のRWINはSpeedGuide.netのTCP/IP Analyzerのページで「Default Receive Window (RWIN)」の項の一番下に書いてある値となりま すので参考にしましょう。なお、このホームページでは現在のMTUやRWIN設定値も確認できます。 
 
 MTU変更ソフト
  NetTune      簡単に設定ができるので便利です。
  Dr. TCP             こちらも簡単ですが、英文です。
  EditMTU      詳しい調整が出来ます。ホームページで詳しい説明がされております
 最適RWINと現在のMTU/RWINの確認
   SpeedGuide.net   TCP/IP Analyzer
 MTU/RWINに関する情報ページ
   JANISネットワーク / MTUとRWINの調整方法
   ネットランド / MTU-Rwin(設定編)


 

 ウィルスバスター2001を使用すると速度が遅くなる


ウイルスバスター2001を使用すると速度低下が起こる場合があります。ウィルスバスター2001の設定メニューから「WebTrap」と「URLフィルタ」のチェックを外すことで、スループットが向上します。 詳しくはトレンドマイクロ社のHPで内容を確認してください。
 

トレンドマイクロの参考情報

 トレンドマイクロのホームページトップ



 

 速度が出ないときのチェック項目


思ったように実質速度が出ない場合はノイズによる影響を緩和させると速度向上が見られることがあります。
 
  ・ 接続先のサーバが混んでいる可能性があります、時間をずらして改めて接続する
モデムの電源をON/OFFしてモデムの再起動を実施する
ADSLモデム管理メニュにある「ADSL再接続」を適宜実行してみる
モデムをノイズを発生する家電製品(パソコン、ディスプレー、電子レンジ、テレビ、ラジオ、冷蔵庫、ドライヤー、扇風機など)から遠ざける
モジュラージャックからスプリッターまでの距離をできるだけ短くする
電源のタコ足配線をさける
モデムの電源にテレビなどノイズを発生させる要因となる機器と同じコンセントを使用されている場合は、電源を変えてみる
電源ケーブル、CATV、BS/CS放送のケーブルをADSL回線と一緒に束ねている場合は解いて離す
モジュラーケーブルが長いと減衰の原因となりますので、パソコンをモジュラージャックの近くに移動し、モジュラーケーブルを出来るだけ短くする。パソコンをどうしてもモジュラージャックの近くに置けない場合は、モジュラーケーブルではなく、LANケーブルの方を長くとる
ウイルスバスター2001を使用すると速度低下が起こる場合があります。  詳しくははこちら。。。
Windows95/98を利用している場合はパッチソフトの適用とMTU/RWINの調整をすると良いでしょう。 詳しくはこちら。。。


 

 フルレート(G.dmt ANNEX-C 下り最大8Mbps)サービス とYahoo!BBの速度比較


イー・アクセスによりTNCと同じ1.5Mサービス(G.lite Annex C)、8Mサービス(G.dmt Annex C)とYahoo!BBの8.0Mサービス(G.dmt Annex A)による実験環境下で評価した結果が発表された。 詳しくはイー・アクセスの「G.dmt採用8Mbpsサービスにおける評価結果のご報告 〜Annex CとAnnex Aの比較についても検証〜」のページを参照
 
 ・ フルレート8Mサービスを使用すればISDN干渉の有無、線路長にかかわらず他を利用する場合より優れた性能を示した。
強いISDN干渉はG.dmt Annex A規格への影響が著しく、路線長2kmを超える環境では接続不可能な場合が多い。
強いISDN干渉、路線長2km以上の環境下では、G.lite Annex C規格からG.dmt Annex A規格へ変更しても性能改善はほとんど望めない。この場合、機器の個体差や誤差により改悪となる可能性もある。
路線長3km以上、もしくは現在のリンク速度が600kbps前後の場合、G.lite Annex C規格からG.dmt Annex C規格への変更による性能向上は見込めない。
G.dmt Annex C規格を利用し、ISDNノイズの干渉がない場合、路線長1.5kmまでは8Mbpsの速度が実現、2kmを過ぎると速度低下が著しく、3kmで4Mbps、3.5kmから4kmの間で2Mbpsを下回る結果となった。

また、ZDnet Broadband の12/04ニュースに同一の条件で日本仕様であるAnnex C/G.dmtと北米仕様のAnnex Aを比較した記事がでました。 ZDnet Broadband:「:やっぱり日本ではAnnex C? ISDN混在でYahoo! BBとAcca 8Mbpsを両方導入してみました」のページを参照、 ISDNとの干渉に不安材料の多い場合はやはりAnnex CでのADSL接続サービスを選択する方がベターとなるる結論が出ています。
 


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